さらば愛しの大統領』

人間、アホなくらいがちょうどいいんです. 世界のナベアツ大統領、ホンマええこと言いますわ. やっぱりこういう不況の時こそ笑ってナンボ、笑顔になってナンボですもんね. この映画は冒頭でもあるようにインテリぶってはアカン、100%アホになって見て、声出して笑える映画です. 正直笑いは全部が全部「ドストライクです」ではありませんでしたが、それでも心から「100%アホやな」と言える映画でしたよ. 事前の予想を覆し、見事現職を破って大阪府知事になった世界のナベアツが公約に掲げたのは大阪が大阪合衆国として日本から独立すること. そのために行う政策が道頓堀川の水を六甲のおいしい水のように売り出したり、電力を火力や原子力でなく100%笑力に頼ったり、通天閣を打ち上げたり、オモローランドというテーマパークを建設すると言い出したりなど、どれも奇想天外というより100%アホなものばかり. そんな大統領を暗殺すべく仲村トオル大杉漣志賀廣太郎といった名優たちがマトモな刺客となって次々と送られてくるのですが、これがまぁ尽くアホな理由で次々と暗殺計画が失敗に終わるのがおもろいこと. 例えばノンちゃんの寝言が長すぎるとか、大名優が芸人と一緒になって「ぷぅ」を連発するとか、ガリガリくんの当たり棒がアメリカ大統領の肩痛を治すきっかけとなるとか、どれも名優がマジメに演じていることもあってか、よりアホに見えてくるんですよね. しかも要所要所に「お前はもう死んでいる」の大御所が登場して即座に強制退場させられたり、M-1王者のお巡りさんが制服の下でえらい格好してたり、取調室の後ろにいた警察官が「なにわ突撃隊」の山田カントリー・浅井さんだったり、前田吟署長が鼻毛で熊の置物を完成させたりと、予想外にアホなネタも盛りだくさん. ただ取調室NG集はちょっとおもろなかったのが残念. サバンナ高橋さん・中川家次長課長河本さんを擁しながらでアレではね. ただそんなシーンも箸休めと思えば楽しいもので、大阪のオバチャンを大阪合衆国の軍隊にするとナベアツ大統領が宣言するシーンで『地獄の黙示録』や『プラトーン』などの有名なシーンを用いたり、クライマックスでも「5ー2=? 」で あの映画 の超有名なシーンを持ってきたりなど、映画ファンを唸らせる演出もたくさんあっておもろいこと. でも一番おもろかったのはやっぱりリットン調査団の水野さんでしょう. 水野キングダムの国王がまさかまさかあんな大活躍をするとは驚き桃の木山椒の木. 格好えぇ! よりもおもろい! と思わせるあたりも、やっぱり100%アホだからこそ. ホンマに大爆笑させてもらいましたよ. その他にもミスター御堂筋の背中にはきちんと御堂筋線四つ橋線谷町線堺筋線が走ってたり、初代串かっちゃんの釈ちゃんへの恋焦がれるドラマもおもろかったり、大統領を心配している時の釈ちゃんはかわいすぎたり、ケンコバさんの何度となく繰り返される「ドストライクです」も最高に笑えたりと、100%アホなのに細かいとこまできちんと作ってあるとこも結構楽しめる映画でしたよ. ちなみにEDロールの最後の最後でケンコバさんがケンコバさんらしいネタで笑わせてくれます. これもまた100%アホですけど、おもろかったです. ルブタン 靴 深夜らじお@の映画館 はナベアツ大統領の演説に涙腺が緩みかけました. ※お知らせとお願い ■ 【元町映画館】 8.21より開館! ■ 【ABCアシッド映画館】 の復活を.